新入社員の仕事は、まず電話を受けることから始まります。
社内の人や取引先の名前を覚えるためにも、電話を受けることは重要です。
ここでは、電話を受けるときのマナーを解説していきます。
目次
1〜2コール以内に出る
電話が鳴ったらすぐに仕事を中断し、ペンとメモを手元に置き、1〜2コール以内で出るようにします。
だからと言って、早ければ良いというわけではありません。
時々、コールが鳴っていないのに、電話の外線のライトがついただけで電話に出る人がいます。
あまりにも早いと相手が驚いてしまうので、1コールは待ちましょう。
なお、すぐに電話に出ることができなかった場合は、第一声でお詫びの気持ちを伝えます。
- 3〜4コール:「お待たせいたしました」
- 5コール以上:「大変お待たせいたしました」
なお、朝10時半までの電話の場合、第一声に「おはようございます」と付け加えると爽やかな印象を与えます。
電話の相手は、なるべく名前で呼ぶ
電話に出たら、まず会社名を名乗ります。
例:「はい、〇〇商事営業部でございます」
その後、電話の相手が会社名と名前を言ったら復唱します。
例:「△△製作所のナカムラ様でいらっしゃいますね。いつもお世話になっております」
名前を確認した後は、相手に対し「名前」で呼びかけるようにします。
「そちら様」×→「ナカムラ様」〇
聞き取れなかったら、ごまかさずにもう一度聞く
新人時代は、なかなか名前を聞き取れないもの。
もし名前を聞き逃したり、聞き取れなかったりした場合は、もう一度聞きましょう。
例:「申し訳ございません。お名前をもう一度お聞かせ願えませんでしょうか」
名前を聞き返すのは、少々恥ずかしいかもしれません。
でも、名前を聞き取れないままにしておくと、名指し人を困らせることに。
折り返し電話をかけようと思っても、誰にかけてよいかわからず、仕事に支障が出ます。
必ず、しっかりと名前を確認するようにしましょう。
名指し人が不在の場合は?
名指し人が不在の場合、電話をとった人の責任が倍増するので緊張しますよね。
でも落ち着いて!
次の4つを相手に伝えれば大丈夫です。
その4つとは、
- 待たせたことのお詫び。
- 取り次ぐことができないことへのお詫び。
- 取り次げない理由。
- 連絡がとれるタイミング。
この4つを相手に伝えれば、相手は安心。
「お待たせいたしました。大変申し訳ございません。あいにくタナカはただ今外出中でございます。16時頃に戻ってまいる予定でございます」
「お待たせいたしました。申し訳ございません。タナカはただいま会議中で、15時に終わる予定でございます」などと伝えます。
その後、どのようにすれば相手にとって都合が良いかを提案します。
例:「タナカが戻ってまいりましたら、こちらからナカムラ様にお電話いたしましょうか?」
「もしよろしければ、ご伝言を承りましょうか?」
なお、名指し人が外出先から直接帰宅する場合は、以下のように対応します。
「大変申し訳ございません。タナカは本日外出しておりまして、出先からこちらへ戻らない予定です」と伝え、急ぎの用件であるかどうかを確認。
「お急ぎでしたら、私からタナカに連絡をとりまして、ナカムラ様にご連絡さしあげるように伝えますが」などと答えます。
なお、いくら急いでいるからと言って、相手に、名指し人の携帯電話番号を勝手に教えてはいけません。
重要事項は復唱・確認
最後は、相手の社名・名前・電話番号などを復唱し、確認します。
もし、伝言事項に「時間」が入っている場合は、言い方を変えて再確認。
相手が「14時に行きます」と言ってきたら、「午後2時でございますね。かしこまりました」などと言い直します。
これは「14時」と「4時」を間違えないようにする心がけです。
「7(シチ)」を「ナナ」と言い換えるのも重要です。
最後に、自分の名前を言えば完璧!
電話を切る前に、「私、ワタナベが承りました」などと名乗れば完璧。
相手は、「いざとなったらワタナベさんに聞けばよい」と思うことができるので安心します。
こんな時どうする?ワンポイントアドバイス
(1)もし相手が名乗らなかったら?
電話をかけてきた相手が名乗らない場合、もしくは名前だけ言って会社名を言わない場合は、取り次ぐ必要はありません。
「大変恐れ入りますが、御社の名称と名前をうかがってもよろしいでしょうか」
「××様、御社の名前をうかがってもよろしいでしょうか」
などと言うだけで結構です。
(2)名指し人の家族から電話がかかってきたら?
社外の人から電話がかかってきた場合、基本的に、社内の人の名前は呼び捨てにします。
ただし、名指し人の家族の場合は別。
マツモトさんあてに「マツモトの家の者ですが・・・」と言う人から電話がかかってきたら、マツモトさんを呼び捨てにせず対応しましょう。
(3)電話を受けるときは、姿勢を正して!
電話を受ける時、足を組んだり髪をいじったりしていませんか?
電話を受ける時の態度は、自然と声にも表れます。
いい加減な態度で電話を受けていると、相手は不信感を持つものです。
たとえ姿は見えなくても姿勢を正し、お詫びやお礼を伝える時には頭を下げながら話すなど、心をこめて応対しましょう。