結婚式に招かれたら極力参加し、喜びを共にしましょう。
でも結婚式に招いてくれるのは、友人だけではありません。
上司や先輩、取引先のお客様という場合もあるので、できるだけ失礼のないようにしたいものです。
ここでは、結婚式のマナーについて解説していきます。
目次
招待状をもらったら、なるべく早く返信を
「ビジネス文書の書き方3:招待状・案内状への返事」でも説明しましたが、招待状をもらったらなるべく早く返信することが必要です。
結婚式は招待客の出欠状況により、準備する料理や引き出物などが変わってきます。
返信葉書を出さないのは論外。
ギリギリまで返事をしないというのも、相手や会場にたいへんな迷惑をかけます。
当日の都合がわかっているのなら、すぐに返信するのがマナーです。
返信する際には、一言お祝いメッセージを添えると感じが良いですよ。
- 出席の場合:
「ご結婚おめでとうございます
慶んで出席させていただきます
よろしくお願いいたします」
- 欠席の場合:
「ご結婚おめでとうございます
ご招待くださり誠にありがとうございます
残念ながらやむを得ない事情により
出席することが難しい状況でございます
お二人のご多幸を心より願っております」
ご祝儀のマナー
結婚式といえば、必ず持っていかなければならないのが「ご祝儀」。
名前の書き方や金額など、結構悩むものですよね。
ここでは「ご祝儀のマナー」について解説していきます。
ご祝儀袋は「結び切り」のものを選ぶ
のし袋には、水引が「蝶結び」のものと「結び切り」のものが2種類あります。
結婚式では「蝶結び」のものはNG。
何度もほどけて結びなおせるということで、「結婚を何度もする→離婚」を想像させるからです。
蝶結びののし袋は、出産や栄転など「何度あっても良い」お祝いにのみ使います。
結婚のお祝いには、ほどくことができない「結び切り」の袋を使います。
名前の書き方
ご祝儀袋に名前を書く際、悩むのが「連名」の場合。
自分一人なら、水引きの下段に、自分の名前をフルネームで書けばすみます。
ただ、取引先関係のお祝いの場合、同じ職場の人と連名で書くことがあります。
そのような場合、次の書き方を参考にしましょう。
- 2〜3名の場合:先輩や上司と連名の場合、まず中央に目上の人の名前を書きます。つづいて、その左に次の人の名前を書きます。
なお、同期入社など上限関係がない場合は、左右均等になるように名前を書きます。
- 4名以上:中央に代表者の名前を書き、その左横下に小さめの文字で「他一同」と書きます。
特に代表者がいない場合は、会社名や部署名を書いても良いでしょう。
ご祝儀の金額
ご祝儀の場合は、葬儀のお香典とは逆に「新札」を使います。
銀行で「新券と交換してください」といえば、すぐに対応してくれます。
金額の相場は、以下を参考にしてください。
- 家族や親せき:5万円〜10万円
- 友人や同僚:2万円〜3万円
- 上司:3万円
- 部下や従業員:3万円〜5万円
- 取引先関係:2万円〜3万円
ご祝儀はなるべく奇数のものが良いですが、2万円は許容範囲といえるでしょう。
ただ、「4万円」は「死」を想起させるので厳禁です。
披露宴での服装
結婚披露宴での服装について、男女別に解説していきます。
男性の場合
- スーツ:礼装のブラックスーツを着用します
上着はシングル、ダブルどちらでも構いません。
なお、二次会などで「平服指定」の場合は、ダークスーツでもOKです。
- シャツ:カラーは白
襟はスタンダードなタイプか、立襟のものにします。
- ネクタイ:白かシルバーグレーのネクタイが基本です。
なお、披露宴が昼間の場合は立襟のシャツにアスコットタイを合わせてもオシャレです。
- ポケットチーフ:ネクタイと同系色のものを選びましょう。
- 靴:黒の革靴で、紐付きのものが基本です。
なお、クロコダイルなど爬虫類のものはNG。
「殺生」を意味するので不吉とされます。
女性の場合
- ドレス:とにかく厳禁なのが「白」
白は花嫁の色なので、白いドレスは絶対に避けましょう。
また、あまりにも派手な服装は花嫁がかすんでしまうのでNGです。
白じゃなくてもクリーム色などは避けた方が無難。
写真に写った時に白っぽく見えるため、「非常識な人」である記録が残ってしまいます。
だからといって全身真っ黒というのも、慶事にはNG。
白でも真っ黒でもない、控えめな華やかさのあるドレスを選びましょう。
なお、披露宴の時間帯によって選ぶドレスが変わってきます。
披露宴がお昼の場合:アフタヌーンドレス。あまり肌を露出しないものを選びます。
披露宴が夜の場合:肩や腕が露出したイブニングドレスで華やかさを演出します。
- スーツ:披露宴にスーツで列席する場合は、光沢のある素材のスーツがおすすめです。
靴もヒールが高めのもので、エナメル素材のものなどが華やかで良いでしょう。
- 着物:未婚の女性は振袖、既婚の女性は留袖にします。
あまり派手な柄の着物や、髪の盛りすぎはNGです。
- 爪先や踵が出る靴はNG。
夏の披露宴だと、たまに爪先や踵が出た靴をはいてくる女性がいます。
でも正式には、爪先・踵が出ている靴はNG。
ミュール・サンダル・オープントゥは避け、爪先・踵がきちんと覆われたヒールやパンプスを履きましょう。
なお、冬場にロングブーツで列席するのも失礼にあたります。
二次会での服装は?
二次会の招待状で多いのが「平服でいらしてください」という言葉。
だからといって、Tシャツにジーンズという「本当の普段着」で行くのは失礼です。
「平服で」と言われても、最低限のオシャレは必要。
男性は礼服でなくても構いませんが、スーツで行くのが基本。
女性もドレスやスーツなどが良いですが、二次会でも「白」は厳禁です。
結婚式は、お祝いする気持ちがいちばん!
でも最低限のマナーを知らないと、せっかくの「祝う気持ち」が相手に伝わらず損をしてしまいます。
後日、職場で「●●さん、白いドレスを着てくるなんてありえないよね」「ご祝儀の袋が蝶結びなんて、ちょっと・・・」などと言われてしまいますよ。
せっかくのお祝いの席、マナーを守り、心置きなく楽しい時間を過ごしましょう。
【画像:business3507】