ビジネスでは、とにかく「わかりやすく説明すること」が求められます。
「わかりやすい説明」とは、「相手の目的をすぐに叶えられる」説明です。
つまり「わかりやすい説明」をするためには、「相手が今、いちばんほしい情報は何か」を考えることが必要。
それを念頭に置いて説明すれば、相手は満足します。
ここでは「わかりやすい説明」をするコツを解説していきます。
目次
「相手の知りたい情報」を「大きい情報」から話す
説明をする際には、何よりも「相手がもっとも知りたい情報」から伝えることが重要です。
そのなかでも「大きい情報」から話すと、相手は安心します。
たとえばあなたが、「今夜は家族でレストランに行きたいな」と考えたとします。
そこであなたは候補となるレストランに電話をし、「今夜は混んでいるか。予約がとれそうか」を確認します。
その際、レストラン側がこう言ってきたらどう思いますか?
「そうですね〜・・・今日のディナーのご予約は12組入っているので、そこそこ埋まっていますね」
こんな風に言われたらチンプンカンプン。
「あ、すみません・・・。別のお店にします」と言いたくなるでしょう。
この説明では「混んでいるのかどうか」、「予約がとれるぐらい席が空いているのかどうか」がわかりません。
レストラン側は、まず「今日は混んでいるのか否か」を説明し、「全座席数」および「空いている座席数」を回答。
さらに「どのような席が空いているか」も答えるとベター。
そうすれば、「あなた」が「家族でのディナーが可能かどうか」を判断することができます。
「本日のディナーはいつもより混んでおります。座席数は全部で60ですが、空いている席は8席です。4名様用のお席が2つ空いているのみとなっております」
説明をする際には、「相手がもっとも知りたい情報」を「大きい情報」から伝えるのが吉。
その後、小さい情報へとシフトしていきます。
伝えることを極限までそぎ落とす
商品発表会や商談の報告をする際は、伝えることを極限までそぎ落としましょう。
たとえば、同僚がある新薬の説明会に行ったとします。
その時、こんな報告をされたらどう思いますか?
「昨日、〇〇ホールで行なわれた新薬△△の説明会に行ってきました。
この薬の説明会は今回で3度目なのですが、××という病気に即効性があるそうです。
他には●●病院のお医者さんとかも来ていて、ホールのなかはこんな感じでした。
この薬、飲んで12時間以内に効果が現れ、1日1錠で良いそうです。
僕はこの病気になったことがないのでわからないんですけど、みんな身を乗り出して聴いていたので、きっといい薬なんですよね。
そういえば■■社の人も来てたので聞いてみたんですけど・・・(まだまだ説明が続く)」
この説明では、長いだけでいったい何が言いたいのかわかりません。
報告や説明は、できるだけそぎ落とすのが肝心。
「昨日、〇〇ホールで行なわれた新薬△△の説明会に行ってきました。
△△は即効性が高く、飲む回数が少ないのが魅力です。
飲んで12時間以内に効果が現れ、1日1錠で良いんです」
これだけ伝えれば十分です。
一文を短くする
「わかりやすい説明」は、「一文が短い」のも特徴。
文章でも口頭でも、一文を短くすれば相手にすんなり伝わります。
たとえば社内で、ある人の「休み」を伝えるとします。
「今日は総務部の研修があるのに、研修担当の高橋さんがご家族が亡くなられたとかでお休みされているため、会場を整理してくれる人や資料を配ってくれる人がいないので、広報部の人に手伝ってもらわないといけません」
このように一文が長いと、相手は「で、何の話だっけ?」と聞き返すようになります。
一文を短くすれば、相手はすぐに用件を理解できます。
「今日は総務部の高橋さんがお休みです。
ご家族が亡くなられたそうです。
高橋さんは、今日行なわれる研修の担当者です。
よって、会場整理や資料を配る人がいなくなります。
そこで広報部の人に手伝ってもらうことにしました」
重要なことを効率よく伝えるには、とにかく「一文を短く!」が鉄則です。
一言でいう訓練をしよう
「説明力を高めたい」と思ったら、伝えることを「一言でいう」訓練をしましょう。
そのためには、新聞の見出しをみるのが一番。
新聞記事の見出しは、「記事でいちばん伝えたいこと」だけが書かれています。
毎日、新聞の見出しをチェックして、「言いたいことを一言でいう訓練」をしてみましょう。
「わかりやすい説明」をすると、相手はあなたを信頼します。
なぜなら「わかりやすい説明をする人」は、相手のニーズをすくい取り、なおかつ効率よく仕事をするからです。
「説明トレーニング」を積めば、誰からも頼られるスーパービジネスパーソンになれますよ。